(1999.2.14更新)



第7回
『愛するものを手放しなさい』

1999.02.14


今日はバレンタインデーですね。あなたは誰かに上げ(貰い)ました?
昔、実家の母は父に不二家のハートチョコをあげてました。
父が毎年とても楽しみにしていたのを思い出します。
そんな父が死んで10回目の2月14日です。



What you love , set it free.
If it does not come back to you ,
it was never yours.
If it does come back to you ,
it was always yours.
                                            ― D'Souza

愛するものを手放しなさい

もしそれが戻ってこなければ

はじめから あなたのものではなかったのです

もし戻ってくるなら

それは はじめからあなたのものだったのです


 愛する人がどっか行っちゃうんじゃないか、自分のことを忘れてしまうんじゃないかと心配で、始終 傍に置いて監視したくなることはありませんか?

いつもいっしょにいたい。離れていると苦しい。プラトンの「パイドロス」に出てくる魂の疼き:

逢えないと 愛する人の発する「美の流れ」が来なくなって
出口を失った「翼の芽」が魂の中で暴れる
歯の生えかけた時のようにむずがゆい想い

という あれが 恋。  (それにしても プラトンって ほんとにロマンチスト!)

または、嫉妬 ―

疑えば疑うほど怪しく思えて、「今日はどこへ?」「誰と何をするの?」 - 聞いても聞いても不安はなくならない。不安の原因は 相手にあるのではなく、疑う自分にあるのに。

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身を切られるように辛くても、愛する人を自由にしましょう。その人のありのままを愛して。糸の切れた凧のように飛んでっちゃったら、元々あなたのものなんかじゃなかったんだ。

でも もし、あなたを本当に愛していたら、その人は首に綱をつけなくても、どっかへ行っちゃったりはしません。必ず笑顔とともにあなたのところに帰ってきますよ。

−と、そんなことを かつて D'Souza というインド人の司祭様に習ったことがありましたっけ(そう、彼の名前は「ヴァレンタイン」でしたよ)

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[ 参考文献 ]
バレンタイン・デ・スーザ 『そよ風のように生きる ―旅ゆくあなたへ」
(女子パウロ会 1991年) 600円

okadamk@hept.himeji-tech.ac.jp