桑子敏雄紹介

 国際会議趣旨

「場と縁の継承・再生」国際会議は、日本学術振興会による人文社会学振興プロジェクト・「日本的知的資産の活用」研究プロジェクトと兵庫県の共催によって開催されるものです。
本会議が神戸の地で開催されることには、深い意義があります。神戸淡路大震災を期に日本の市民社会は、大きな転換期を迎えることになりました。ボランティア活動やNPOのような市民組織が社会を動かす大きな力として認識され、また市民との連携のなかで行政のあり方も性格を大きく変えつつあります。
「場と縁の継承・再生」というテーマで、社会の変革と学問の変革の流れが神戸で交わることによって、新たな波が生まれることを期待せずにはいられません。
日本学術振興会のプロジェクトは、日本の人文社会諸科学振興のために2003年に開始されたもので、その大きな役割として二つの課題を負っています。
課題の一つは、「学融合」として、人文社会諸科学のみならず、科学技術をはじめとする諸科学の協働を実現することです。もう一つの課題は、現代社会の抱える問題そのものに人文社会科学の見地から解決策を社会提言としてアウトプットすることです。
本国際会議にご参加のみなさまとともに、「場と縁の継承・再生」という視点を共有し、これからの社会と学問のあり方について、新しい議論の波を巻き起こそうではありませんか。
「日本的知的資産の活用」プロジェクトリーダー  東京工業大学大学院教授

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