(1999.12.19更新)
 栄眞尼の
電子説法室

1999年1月3日発足。毎週日曜登場予定です。

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第44回 1999.12.19

「お寺も楽しいクリスマス」


「お寺はクリスマスはなさらないのでしょうね?」

今頃になるとよく受ける質問です。

いいえ、クリスマスツリーも飾るし、ケーキも食べますよ。

楽しい年中行事じゃありませんか。


わたくしたちは天のしるしを見ました

輝く星というしるしを。


イエスさまがお生まれになった日は、ほんとに12月25日だったのでしょうか? ―「ブッ ブー!」

聖書にはお誕生日は記されていません。ルカ伝の降誕の描写にある手がかりはただ一つ:羊飼いが野宿をしている、ということ。

夜間の冷え込みが厳しいパレスティナでは、冬は野宿ができません。少なくともイエスさまは冬生まれではなかったということだけはわかります。



12月25日って何の日だったのでしょう。この日は、ローマの太陽崇拝の特別な祭日だったのですよ。

この日は、冬至のお祝いの日でした。太陽の日である日曜日(Sunday;Sonntag)が主の祭日となったように、太陽のお祭りの日が神の子の降臨の日となったようです。

ローマの太陽崇拝ってかなり根強かったのですね。



クリスマスツリーとしてもみの木を飾り付ける習慣も せいぜい400年程のこと。

こちらのほうは、ゲルマンの樹木崇拝と古来の冬至の祭りに関係するそうです。

以前はこの木にリンゴの実をぶら下げて、アダムとイヴの原罪を偲び、イエスさまによって罪が贖われ 楽園が回復したことを祝ったんですって。

今もドイツでは飾り付け用の作り物のりんごを売ってますよ



アドヴェントのころの街の華やぎ、クリスマス・イヴの街の静けさ、真夜中のミサの美しいメサイヤ、どれも忘れがたいドイツの思い出です。

クリスマスって一年で一番暗い季節を明るく過ごす知恵なんですよね。

だから、お寺だって、この楽しいお祭りをやっちゃえばいいと思っています。

サンタさん、栄眞にもプレゼントをくださ〜い!


[参考図書] O.クルマン『クリスマスの起源』 教文館 1996 \1,500

                谷中 央 『ドイツ・クリスマスの旅』 東京書籍 1995 \1,600

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