1999.06.27
夏の朝起き出でる楽しさ 鳥は木々でうたい、 かりうどは遠方で角笛を吹く、 ひばりは私といっしょにうたう、 おお 何とうれしい友達 しかし 夏の朝学校へ行くことは― おお 喜びがみんな追いのけられる すれからしの意地悪い先生の眼の下で 子供たちは一日中 ため息をつき、まごまごする ............................................... 世の父母よ、莟がいためられると 花は咲かずにくさる
(ウィリアム・ブレイク「小学生」より)
仕事が立て込んだ上に体調がよくなくて、先週は説法室の更新ができませんでした。今週も相変わらず、頭の調子はよくないのですが、どういうわけか、仕事は短時間に集中して進んでいます。
教師という職業は、栄眞がこどものころ 絶対になりたくない職業でした。先生のお蔭で暗い日々を過ごしている人々を沢山見たからです。先生は こどもたちに 自分のいうことをきけ と命じる。でも、こどもの言うことは聴こうとしない。小さなまみちゃんが 初めて気付いた大人の欺瞞でした。先生は こどもたちに こうしろ と 教える。でも、自分はそうしていない。
しかし、こどもは大人の言うようにはしない、するようにする こどもが思い通りにしない、という時には、もう一度 こう考えてみなければ と思うのです:
自分が命じたように自分でもやっているのか?こどもの想いをほんとうによくきいてやったか?
教師を非難するようなことを書きましたが、わたくし自身はラッキーガールで、何人もの素晴らしい先生に巡り合うことができました。そのお蔭で、いつのまにか教師になっていました。
だから教師が みな ああいう莟を摘む人だとは思っていません。一般的に、教師・おとなにはこういう傾向が見られるな、というところです。
最近、ちょっとした学生の嘆きを聞きました。これはなるほど不愉快だろう。
それで、上のブレイクの詩を思い出したというわけです。そして、ついでに みずからを振り返ったところです。(ね、文弘、お母様の机の上も相当散らかってるね。うるさく言ってゴメン! 自分も片づけようっと)
聞くは仔羊のあどけない声 母羊の優しい答え方 見守るは羊飼いそばにありと知るゆえ 心安らかな彼らすべての姿 (ブレイク「羊飼い」) 戻る okadamk@hept.himeji-tech.ac.jp
姫路工業大学環境人間学部
書写キャンパス