1999年1月3日発足。毎週日曜登場予定です。
第47回 2000.01.23 「ただしさ」
「世の学者たちは めいめいの見解に固執して
お互いに異なった執われた見解を抱いて争い、
みずから真理への熟達者であると称して
さまざまに論ずる」 (スッタニパータ878)
このところ「ただしさ」ということについて考えています。「これがただしい」と信じて主張している最中に、ふと「ホントかな?」という思いが脳裡を過ぎることがあります。
「こうしなければ大変なことになる」そう信じて一生懸命努力している最中に、「そうかな、これしなくても大丈夫なのかもしれない」という気がすることがあります。
正しいということは、ある一定の場、ある一定の時間、多くの人に支持される基準に伏される形容詞に過ぎないのではないのでしょうか。普遍的に正しいことなどありえません。大昔から今に至るまで、どこででも正しいといわれてきたことって、ひとつもないもの。
形容詞ってそうですね。絶対的なものなんてない。そう思うからそうだっていうだけ。
客観的真実ってのも、意外にある一定の場、ある一定の時間通用しているだけかもしれません。例えば、ユークリッド幾何学の世界とか、銀河系宇宙とかいう世界で。自分が少数派であるということは、いま、この空間にあっては正しくない立場なのかもしれません。いずれ未来に、または別の空間では正しいと言われることがあるのかもしれませんが。
注)このページの壁紙gif.は、小学生の広大くんが一生懸命作ったのを貰ったものです。
広大くん、ありがとう。 http://www2.memenet.or.jp/~koudai
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