岡田真美子の学会速報
地球システム・倫理学会 第1回学術大会
2006年2月20日-21日 麗澤大学1号棟2階第2会議室
講演1 生命システム・倫理 鷲谷いづみ東京大学教授 「生物多様性・生態系の危機と自然再生」
sustinabilityを考えるためには視野を広げ、時間スパンも長く取る必要がある
自然の恵みとは多様な生物の連携プレから生まれる。
生物多様性(種、種内、生態系の多様性)が大切。
しかるに現在哺乳類の1/4、霊長類の50%が絶滅危惧種である。
フォーラム1「生命・環境をめぐって」 | 講演2 環境システム「風土システム」 |
司会:正木 晴彦 前長崎大学副学長 横山 紘一 立教大学教授 |
安田喜憲 国際日本文化研究センター教授 |
フォーラム2「地球文明の未来」 | 神はいなくてもよい。伊東俊太郎先生は「内在的超越」と呼ばれた。 |
司会:竹村 牧男 東洋大学教授 岡田真美子 兵庫県立大学教授 |
温暖化には地域のよって年代差がある。 日本は温暖期に災害。最澄空海の時代、気温が2度上がってと災害は10倍になった。 安田先生「南極は寒冷化が始まっている。温暖化シミュレーションも半分しか信頼性はない。 地域で丁寧に議論してゆく必要がある。 水田も水循環・生態系では優れているが、温暖化ということでは、メタンガスを出すのでマイナス。湿原も同じことになってしまう。 環境はトータルで考えてゆく。 |
|
山形大学平田俊博先生「理系偏重の予算の配り方がよくない。学会としてどう考えてゆくか?」 →正木先生「研究費の分配に関しては自分の周りから共鳴者を増やしていかなければならない」 |
|
吉田先生:鶴見俊介が「持続可能ではなく維持可能というべき。」と言っている。 訳を変えたほうがよい →正木先生 antholopoセンチュアリズムからbioセンチュアリズムへの動き。 生命なき物にも及ぼされる倫理的規範を考えてゆく。 |
![]() |
![]() |
横山紘一、吉田宏晢、正木晴彦、坂部明先生 | 司会の竹村牧男東洋大学教授 |
![]() |
![]() |
大変活発な議論が出ました。珍しい学会です。 「先進国の視点ばかりではだめだ」 「個人の倫理だけではだめな時代が来た」 |
文化剥離して文明移転されることがある 文化交流して一元化するのではなく、 文化のレベルは多元的にあるべき。 |
岡田 「排除、強制をしない。お互いのなかに『ああ、それもいいね。それならわたしもつながれる」』 というものを見つけあえる学会に」 |
竹村先生:伊東先生のおっしゃった@アヒンサーA共生B公平は運営の指針にもなる
【岡田のまとめ】
キーワード: 存在維持のための愛と叡智の見出しあい
多様性 文化多様性[伊東] 温暖化の地域性[安田]、マルチ人間[平沢]
他者の尊重 見知らぬ他者へのケア(空間的、時間的に)[麗澤大・水野先生] 苦[吉田宏]、慈悲、愛
他者認識[伊東先生] 地球人として発言しよう
知を洗い出す森の〈聞こえない〉音を聴く[安田]、
大人になる[麗澤大学比較文明文化研究センター副センター長川窪教授]
如実知見[坂部]
歴史に学べない人間[関]
提案:理系の人をたくさん連れてこよう
より具体性のある議論を
排除・強制をなるべくしない 但し、どこかで人につながろうと努力
言語化できない真理を何とかして伝える努力はしよう
くそめんどくさい、屁理屈、戦闘的な議論は控えましょう。
麗澤大学の犬飼孝夫先生からお名前チェックを頂戴。感謝いたします(2/21)
2006年2月22日 11:05:59 更新
(c) 2006 Prof. Dr. OKADA Mamiko