2003.11.06更新
21世紀の智と実践を考えるフォーラム
ダライ・ラマ法王 in 奈良
2003年11月5日(火)
9.00-10.40 奈良ホテルで行なわれたダライ・ラマ法王を囲む「21世紀の<智と実践>」討論会に参加しました
協力:ダライ・ラマ法王招致実行委員会、チベット問題を考える議員連盟、国際交流ならふれあいの会
コーディネータ:蓑輪顕量 愛知学院大学助教授が見事に座談を紡いでくださいました
ダライ・ラマ法王猊下のキーノートレクチャー「智と実践」
法王猊下の目下最大の関心事は、人権と宗教間の融和(human value and religious harmoney)で、
語ること、対話(talk, Diaolog)を通じてこれを実現する努力をしておられます。
お話の中で印象的だったこと:
ただ、ああ思う、こう思うというだけでなく、「科学的知見」を示して人々の納得を得る努力をする、ということ。
冷静な知が対立を超えるツールである、というのはまさしく仏教的な考え方であると思いました。
木村清孝 鶴見大学教授の「円成共與」の生き方提言、
生井智紹 高野山大学学長の「多様な文化を同じいのちの表れの諸相と見る曼荼羅の思想」提示
本澤雅史 皇學館大学助教授の「人と自然とのコミュニケーション」をめざすまつり につづいて
岡田真美子が法王猊下にお話申し上げる機会を頂きました。
すでに法王猊下のキーノートレクチャーの中にわたくしが言いたかったことは語られていたように思います。
すなわち、環境の問題は存在の関係性の問題であると言うこと。
そこで用意していたのとは違う質問をこの場で行なうことにしました。
「語ることを拒むもの、聞くことを拒むものとどんな風に心を通わせ(コミュニケーションをとる)たらよいでしょうか?」
突然のことで名通訳のエドガー・クックさんも困ったようで、ちょっと違ったように伝わったようです。
「ことばを超える智慧」について尋ねられたとお思いになった猊下は、一瞬沈黙されて“I don't know”とおっしゃいました
でも、そのあととても懇切にお話頂き、もったいなく、ありがたく、ほんとうに恐縮いたしました
Dialog, talkを訴えておいでの猊下に、また改めて、ぜひこのような「沈黙を聴く」秘訣、
ことばを持たぬもののこころに語りかけることば、についてお伺いすることができれば、とおもいました。
小原克博同志社大学助教授 は3つの鋭い意見発表をされました。その2番目にわたくしの問題意識は最も近いようです。
北村晴幸 高野山の聖 猊下をご招待することを発案したキーパーソン もっとお話を聴きたかったです
野原純子国際交流ならふれあいの会代表 からはホームステイを中心とするすばらしい実践報告がされました。
森本公誠東大寺上院院主 は外務省の対話ミッションをなさった なまなましいご体験に基づくおはなしに感銘を受けました。
このあと興福寺 南円堂で法要
フォーラム昼食会 コーディネータ蓑輪顕量 愛知学院大学助教授と 東大寺上院院主森本公誠猊下らとお話でき楽しかったです。特に森本猊下からはインドラ・ジャーラの宝玉が照らしあう比喩のインド起源について、大変有益なお教えを頂きました。
午後 東大寺ご参拝されるのに同行させていただきました。
大仏様の前で祈られるダライラマ法王、リン・ポ・チェ師たち。
ご参拝終わって、国際交流ならふれあいの会のご好意で奈良ホテルまでお送り頂き、代表の野原先生、東京からのVIP永井先生と、時の経つのを忘れて夕刻までお話させていただき、これまた大変ありがたいことでした。ぜひまたきっと再会したい、そう思うすてきなレディーたちでした。
(上の写真は野原先生のご子息(フルーティスト)に撮って頂きました。感謝です。)
ダライラマ法王猊下とご一行、
木村先生蓑輪さん(ほんとうにお世話さま)北村さん、フォーラムのみなさん、
野原さんをはじめとする国際交流ならふれあいの会のみなさん、
東大寺さま、西大寺さまはじめ、奈良のご寺院のみなさま、
永井さま、平岡先生らご来臨のみなさま、
準備に当たられた方々すべてに
もう一度心からの感謝を捧げたいと思います。
(c)2003Prof. Dr. OKADA Mamiko