クリニカル・ガバナンス ― 共に治療に取り組む人間関係
現代のエスプリ 458
城山 英明/小長谷 有紀/佐藤 達哉 編
発行年月:2005年9月/A5判/総頁数:220頁
定価¥1450(本体¥1381)
医療において、医療従事者と患者の関係は「治す―治される」という一方向の関係で見られる。
しかし医療現場におけるよりよい人間関係の構築をするには「共に治す」というような視点が重要である。
ただ、それを実現するには制度づくりも重要だ。
人々の視点、つまりボトムアップな視点からガバナンスを考えるためにも医療は最適な練習問題なのだ。
【目次】
・巻頭言/ガバナンスの意味
(小長谷有紀)
・座談会/クリニカル・ガバナンスの射程
(清水哲郎/吉田あつし/松岡悦子/城山英明/サトウタツヤ)
■当事者的視点を生かすクリニカル・ガバナンス
・WWWのALS村で
(川口有美子)
・生殖補助医療を受けた女性の語りから―不妊治療の場からみえてくること (安田裕子)
・「患者」が「治療者」になるということ
―モンゴル・ブリヤート人のシャーマニズムの事例から (島村一平)
・補完代替医療は近代医療の問題性を克服できるか―ポストモダンの中のモダン
(辻内琢也)
■医療制度のクリニカル・ガバナンス
・医療専門職集団の未来像
(神里彩子)
・公的医療保険制度におけるインセンティブの構造 (吉田あつし)
・医療過誤への対応と医療安全の確保
(城山英明)
・ヘルスケアのパラドックス―出産を例に (松岡悦子)
・持続可能な公営助産所とは ― 横の連携・縦の継承
(中山まき子)
・薬害根絶のために―被害者に償いと支援を、医療従事者・市民に情報と学びの場を
(片平洌彦)
■よりよきパートナーシップ確立のために
・医療の現場から―何故、今、クリニカル・ガバナンスなのか
(佐藤伸彦)
・看護職の立場からのクリニカル・ガバナンス―納得のためのプロセスとしての合意形成(浜町久美子)
・患者の視点からみた医療者との関係と信頼
(西垣悦代)
・医療現場におけるパートナーシップ (清水哲郎)
・医療記事への反応から見る医師・患者の関心 (吉川
学)
■医療その他における水平的人間関係を目指して
・支えることと支えられること
―エイズ患者へのサポート活動の実践を通して(冨田美奈子/宮内典子/宮内 洋)
・仏教流クリニカル・コミュニケーション ―聞き上手の応病与薬 (岡田真美子)pp.191-198
・クリニカル・ガバナンスからみた医療・法曹職のあり方に望むこと (サトウタツヤ)
・ゲーミングが開く水平的人間関係
(杉浦淳吉)
2005年8月26日 13:43:38ページアップ
|